知っておきたいノートPCの仕組み(構成)

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ノートパソコンを購入する際、その性能や機能だけでなく、その内部構造や仕組みも理解しておくことは重要です。

そこで、本記事では、ノートパソコンの構成要素や各部の役割について、写真付きで分かりやすく解説します。

ノートPCを購入する際のポイントに関しては「完全攻略】ノートPC選び方の基礎知識」に記載していますので、興味のある方はご一読ください。

目次

ノートパソコンの基本構成

この写真は、ノートパソコンを開けた状態の写真です。プリント基板の上に、沢山のパーツが見えますね。

このプリント基板のことを、マザーボード(又はメインボード)と呼んでいます。

下記は、ノートパソコンの構成を簡単な図で表したものです。この図を基に、仕組みを解説したいと思います。

主要パーツの役割

水晶発振器(心臓)

水晶発振器は、ノートパソコン内でタイミングを制御するための装置であり、クォーツ時計に内蔵されているものと同じ原理を利用しています。各種パーツがデータをやり取りする際に、水晶発振器がタイミングを提供し、デバイスの正確な動作を支えています。

水晶発振器は、人間の心臓に例えられます。人間の心臓が一定のリズムで動作するように、水晶発振器も一定の周波数で振動し、クロック信号を発生させます。そして、デバイス内のすべての処理がこのクロック信号に同期して動作します。

水晶発振器が壊れると、デバイスの動作が停止してしまう可能性がありますが、実際には水晶発振器は比較的信頼性が高く、壊れることは稀です。

CPU(脳の考える部分)

CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)は、コンピューター内でデータを処理するための、さまざまな命令を実行するパーツです。

これらの命令は、プログラムによって指示され、データの操作や計算、制御などの機能を実行します。例えば、Webブラウザを開いたり、ゲームをプレイしたりする際には、CPUが命令を受け取り、適切な処理を行います

CPUの性能は、クロック周波数(※1)、コア数(※2)、キャッシュサイズ(※3)などによって決まります。高性能なCPUは、複雑な処理や大量データを高速かつ効率的に行うことができます。

CPUは性能に応じてメーカーごとに複数のシリーズが用意されており、例えば INTEL社 の場合は Pentium、Core-i 、Xeon 、 AMD社 では Athlon、Ryzen などが有名です。

※1.クロック周波数
  CPUの計算速度を示す指標であり、1秒間にクロックが振動する回数を示します。
  このクロック周波数が高いほど、CPUはより多くの命令を短時間で処理できます。
※2.コア数
  CPUに搭載された個々の処理ユニットの数です。これらのコアは、それぞれ独立して命令を実行
  できるため、複数のコアがあると、複数のタスクを同時に処理できます。
※3.キャッシュサイズ
   CPU内に存在する高速で小容量のメモリ領域です。キャッシュは、CPUが頻繁にアクセスするデータ
  や命令を一時的に保存するために使用されます。
  これにより、アクセス速度が遅いメインメモリよりも高速にデータにアクセスできます。

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メインメモリ(脳の記憶する部分)

メインメモリは、CPUが実行したいプログラムやデータを格納する場所で、人間の脳の記憶部分に相当します。

メインメモリは、ワードやエクセル、ブラウザなどのアプリケーションが実行される際に、それらのプログラムやデータを格納する場所として使われます。複数のアプリケーションを同時に利用する場合、それらに対応したメモリ容量が必要となります。メモリ容量が不足すると、パフォーマンスの低下やシステムの不安定化が起こる可能性があります。

従って、大量のメインメモリを搭載したいところですが、後述するストレージに比べて価格がかなり高いため、8GBや16GBなどの限られたメモリ容量を搭載しているPCが一般的です。

また、メインメモリは、電源がOFFになるとすべての情報を失う性質を持っています。これは、電源がONの間だけ一時的にデータを保持するためです。そのため、重要なデータやプログラムは定期的にストレージに保存しておく必要があります。

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チップセット(脊髄)


チップセットは、CPUと周辺装置の間でデータをやり取りするためのパーツで、人間の脊髄に例えることができます。

脊髄は、神経が手や足などの身体の各部位に広がる中枢神経系の一部であり、情報の伝達や処理を担当しています。同様に、チップセットは、コンピューター内で周辺装置とのやり取りを行うための役割を果たします。

例えば、USBに接続されたハードディスクからデータを読み取りたい場合、CPUはチップセットに信号を送信します。チップセットは、その信号に応じてハードディスクからデータを読み取り、読み取ったデータをCPUに返送します。

このように、チップセットはコンピューター内の各部位や周辺装置との通信を仲介し、データのやり取りを可能にします。この役割は、人間の脊髄が身体の各部位と脳との間で情報を伝達し、体の動作や感覚を調整することに似ています。

ビデオチップ(手の神経)

ビデオチップは、GPU(Graphic Processor Unit)とも呼ばれ、液晶モニタへの表示を担当するパーツです。かなり無理やりですが、人に例えると「手の神経」でしょうか。

手の神経は、脳からの指示を受けて手の動きを制御し、物をつかんだり操作したりするために必要です。同様に、GPUはコンピューターのグラフィックス処理を担当し、液晶モニタに画像や動画を表示するための情報を処理します。

チップセットとの違いは、チップセットが周辺装置全般に関するものであるのに対して、GPUは液晶モニタの表示を専門に担当するパーツであることです。言い換えれば、GPUはコンピューターの「視覚」を担当し、ユーザーがコンピューター上で見ることができるすべての画像や動画を制御します。

一般的な事務用ノートパソコンでは、GPUがCPUに内蔵されており、専用のビデオチップがマザーボードに取り付けられることは稀です。しかし、ゲーム用やCAD用など、高度なグラフィックス処理が必要な場合には、専用のビデオチップが搭載されることがあります。このようなノートパソコンは、グラフィックス性能が向上し、より高度な処理を行うことができます。

ストレージ(ハードディスク、USBメモリ、DVDドライブ)

ストレージは、コンピューター内でデータを保存するためのパーツの総称です。主なストレージデバイスには、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、MMC(MultiMediaCard)のほか、DVDドライブやUSBメモリなどが含まれます。

メインメモリと異なり、ストレージは電源がOFFになってもデータが消えることはありません(修正:ストレージが壊れない限り)。

メインメモリは高速なデータ処理を可能にする一方で、電源がOFF時にデータが消失する、価格が高いため大容量にできないなどの問題がありました。

この問題を解決するために、ストレージが用意されています。ストレージは、大容量のデータを安全に保存し、必要な時にアクセスできるようにします。

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まとめ

今回は、ノートパソコンの内部構造や各部の役割について解説しました。

まず、ノートパソコンの基本構成について説明し、その後、主要パーツの役割について詳細に解説しました。水晶発振器やCPUなど、それぞれのパーツがどのような役割を果たしているかを説明しました。

パソコンの仕組みを理解することで、カタログや製品紹介に記載されている内容の理解や、自分の用途に見合ったノートPCが選びやすくなると思います。

本記事がノートPC選びの一助になれば幸いです。

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