【必見】AMD Ryzen 7 250搭載ノートPCの実力とコストパフォーマンスを考察

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AMD Ryzen 7 250は、8万円~20万円のノートPCに搭載されているCPUです。NPUも内蔵しており、AI対応ノートPCとしての位置付けになります。

本記事では、AMD Ryzen 7 250の性能を以下の4つのカテゴリ(省電力(15W)、一般用(28W)、高性能(45W)、最強性能(55W))におけるCore-i5、i7、i9と比較します。

また、内蔵GPUについてもNVIDIA製の各種GPUと比較し、AMD Ryzen 7 250搭載ノートPCの価格とスペックからコストパフォーマンスを検証しています。

AMD Ryzen 7 250搭載のノートPCがお買い得か否かを知りたい方は、ぜひご一読ください。

目次

AMD Ryzen 7 250は、第13/14世代 Core-i5+GTX1630 と同等

ベンチマークスコアを比較すると、AMD Ryzen 7 250は第13・14世代のIntel Core i7-13620H(TDP 45W)と同レベルのCPU性能を示しています。GPU性能も、NVIDIAのローエンドグラフィックカードGTX 1630を超え、GTX 1650に迫る水準に達しています。

一方で、内蔵NPUの性能は16TOPSにとどまり、Copilot+ PCの要件である40TOPSには遠く及びません。そのため、Copilotの導入を前提とする用途には適していません。Copilot+PCにこだわるのであれば、AMD Ryzen AI 5 340 を選択した方が無難です。

とはいえ、Ryzen 7 250はTPD28W でありながら、TDP 45WのCore i7-13620Hに匹敵するCPU性能を発揮し、GPU性能もGTX 1650に迫る水準です。NPUも16TOPSを備えており、軽度なAI処理には対応可能です。これらの構成で8万円台から購入できる点を踏まえると、コストパフォーマンスは非常に高いと評価できます。

CPU(PassMark)

25066

GPU(FireStrike)

7328

NPU(TOPS)

16

PassMarkの性能は、8Kの動画編集が可能なほど高く、通常利用であればストレスを感じることは無いでしょう。

最新世代の各CPUと比較した場合でも、デスクトップ版 Core-i5と互角の性能があります。

GPU性能は、数年前の入門用ゲーミングPCに搭載されていたGPUに匹敵する性能です。

搭載しているNPUの性能はCopilot+PCの要件を満たしていません。

AMD Ryzen 7 250の概要

2025年初頭に発売された AMD Ryzen 7 250は、Copilot+PC の要件は満たしていないものの、16TOPSのNPU(Neural Processing Unit)を内蔵しており、軽いAI処理には対応しています。

CPU性能は、TDP 45Wクラスの高性能ノートPCで採用されているCore i7 13620Hと同じ性能を持つにも関わらず、
ー般的なノートPCと同じ28Wに抑えられており、バッテリー駆動時間に貢献しています。

さらに、特筆すべきは内蔵グラフィック性能の高さです。採用されているチップは Radeon 780M であり、デスクトップPC向けNVIDIA製エントリークラスの外付けグラフィックカード「GTX 1630」を超える性能を誇ります。

AMD Ryzen 7 250の基本スペックは次の通りです。

販売日2025年2月
プロセッサ・アーキティクチャZen 4(コードネーム:Hawk Point)
コア数/スレッド数コア数:8  スレッド数:16
動作クロック3.3 GHz~5.1GHz
グラフィックRadeon 780M
TDP28 W
プロセスルール不明
最大メモリ容量256 GB

AMD Ryzen 7 250搭載製品のコストパフォーマンス考察

上記のグラフは、価格.comに掲載されている2025年10月時点の価格情報をもとに作成した金額分布を示しています。価格帯は主に13万円以下と18万円以上の2つに分かれており、13万円以下はDELL製の一般用途向けモデル、18万円以上はGeForce RTX 5060を搭載したLenovo製ゲーミングPCが中心です。

ゲームやAI処理にこだわらない場合は、8万円台から購入可能なモデルもあり、ゲームやAI処理を本格的に楽しみたい場合は、18万円台の高性能モデルが選択肢となります

2025年10月現在において、AMD Ryzen 7 250が搭載されているノートPCは、価格コムで 7製品、Amazonでは見つかりませんでした。

補足 項目スペック
メーカーDELL 
画面サイズ14インチ
WUXGA IPS非光沢 (1920×1200)
メモリ/SSD16GB/512GB SSD
OSWindows 11
重量1.65 Kg
価格84,823円
その他
補足 項目スペック
メーカーLenovo
画面サイズ15.6インチ
FULL HD IPS(1920×1080)
メモリ/SSD16GB/512GB SSD
OSWindows 11
重量2.4Kg
価格179,850円
その他NVIDIA GeForce RTX 5060 Laptop

AMD Ryzen 7 250を搭載したノートPCは、8万5千円から購入可能です。これと同等の性能を持つIntel Core i7-13620H搭載モデルの最安価格が約9万円であることを踏まえると、Ryzen搭載モデルは同価格帯ながらNPUを内蔵し、グラフィック性能は約2倍、消費電力も約40%低く抑えられており、非常に魅力的な選択肢といえます。

ベンチマークで性能を比較

下表は、 AMD Ryzen 7 250のCPUスコア(PassMark)とGPUスコア(FireStrike)を、13世代のCore-i5、i7、i9 の性能と比較した結果です。

スクロールできます
モデルCPU名称PassMarkGPUFireStrikeコア数スレッド数TDP最小クロック最大クロック
HX(最強性能) Core i9 13900HX43760IntelUHD Graphics for 13th (770)2,827243255 W2.2 GHz5.4 GHz
HX(最強性能)Core i7 13650HX31004Intel UHD Graphics for 13th (770)2,590142055 W2.6 GHz4.9 GHz
HX(最強性能)Core i5 13500HX29947IntelUHD Graphics for 13th (770)2,590142055 W2.5 GHz4.7 GHz
H(高性能)Core i9 13900H28423IntelIris Xe Graphics eligible5,610142045 W2.6 GHz5.4 GHz
★★★★★AMD Ryzen 7 25025066AMD Radeon™ 780M7,32881628 W3.3 GH5.1 GH
H(高性能)Core i7 13620H24533IntelUHD Graphics for 13th (770)4,438101645 W2.4 GHz4.9 GHz
H(高性能)Core i5 13500H22380Intel Iris Xe Graphics eligible4,045121645 W3.5 GHz4.7 GHz
P(一般用)Core i7 1360P18876Intel Iris Xe Graphics eligible4,874121628 W2.2 GHz5.0 GHz
P(一般用)Core i5 1340P18825Intel Iris Xe Graphics eligible4,045121628 W1.9 GHz4.6 GHz
U(省電力) Core i7 1355U14638Intel Iris Xe Graphics eligible4,874101215 W1.7 GHz5.0 GHz
U(省電力) Core i5 1334U13306Intel Iris Xe Graphics eligible4,336101215 W1.3 GHz4.6 GHz

AMD Ryzen 7 250は、2025年初頭に登場した最新世代のCPUで、13世代のIntel Core i7-13620Hを上回る性能を備えています。処理能力はハイエンドクラスに位置づけられ、一般的な事務作業はもちろん、動画編集やフォトレタッチなどの高負荷なクリエイティブ用途にも十分対応可能です。

AMD Ryzen 7 250に搭載されている内蔵GPU「Radeon 840M」は、デスクトップ向けのNVIDIAローエンドGPU「GeForce GTX 1630」を上回り、「GeForce GTX 1650」に迫る性能を備えています。レイトレーシング(光の陰影や反射をリアルに描写する技術)にこだわらなければ、ほとんどの3Dゲームを快適にプレイできる水準のグラフィック性能です。

軽量なタイトルはもちろん、設定を調整すれば中量級のゲームでも十分なパフォーマンスを発揮します。

まとめ

今回は、AMD Ryzen 7 250の性能について、ネット上で公表されているベンチマークをもとに、第13・14世代のIntel Core iシリーズと比較検証しました。

Ryzen 7 250は、Intel Core i7-13620Hと同程度のCPU性能を備えており、処理能力の面でも非常に優秀です。さらに、内蔵GPU「Radeon 840M」は、NVIDIA GeForce GTX 1630を超える性能を持ち、軽量〜中量級の3Dゲームやクリエイティブ作業にも十分対応可能です。

AI処理に特化したNPU(Neural Processing Unit)は内蔵しているものの、その性能は 16TOPS と低く、Copilot+ PCの要件(40TOPS)を満たしていないのが少し残念です。

とはいえ、価格帯は8万円台から購入でき、同価格帯のINTEL CPU搭載モデルと比較しても、性能・機能の両面とも優れているため、高いコストパフォーマンスを誇ります。

AI機能を活用した次世代PC体験にこだわらないユーザーにとって、Ryzen AI 5 340搭載ノートPCは有力な選択肢となるでしょう。

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