INTEL N150は6万円台のノートPC、3万円前後の超小型PC(UMPC)に数多く採用されているCPUです。
この記事では、INTEL N150の性能を歴代 Core-i5 と比較すると同時に、INTEL N150搭載ノートPCの価格とスペックからコストパフォーマンスを検証しています。
INTEL N150搭載のノートPCがお買い得か否かを知りたい方は、是非ご一読ください。
INTEL N150は 第8世代のINTEL Core-i5 相当
ベンチマークテストの結果によると、INTEL N150のCPU性能は第8世代Core i5(2017年発売)と同等で、GPU性能は第10世代Core i5に匹敵します。
超小型PC(UMPC)の場合、2万~3万円台でメモリ8GB、ストレージ256GB SSDのモデルが購入可能で、サブ機としては十分な性能といえます。一方、ノートPCではメモリ16GB、ストレージ500GB SSDの構成で価格が6万円台となり、コストパフォーマンスに優れているとは言えません。この価格帯では他に選択肢も多いため、購入は慎重に検討することをおすすめします
CPU PassMark
6000(推定)
FireStrike
1470(推定)
INTEL N150の概要
2025年の1月に発売された INTEL N150は、 2023年に発売された N100の後継製品で、N250の下位製品という位置づけで、N100や第12世代Core-i シリーズから進化した新しいアーキティクチャ(開発コード Twin Lake)が採用されています。
INTEL N100の上位製品とっても、クロックが若干高いだけであり、性能はN100とほとんど変わりません。
グラフィックは「Intel Graphics 」を搭載していますが、これは N100 と同じく「Intel UHD Graphics 24 EUs (Alder Lake)」であると思われます。クロック数が750Ghz→1000GHz に引き上げられているため、N100より1.3倍ほど性能がアップしています。
販売日 | 2025年1月 |
---|---|
CPU | コア数:4 スレッド数:4 |
基本クロック | 3.6 GHz |
グラフィック | Intel Graphics |
TDP | 6 W |
プロセスルール | 10 nm |
最大メモリ容量 | 16GB |
INTEL N150搭載製品のコストパフォーマンス考察
2025年1月現在、AmazonでINTEL N150を搭載した製品は、主に超小型PC(UMPC)として販売されており、50種類以上のラインナップが確認できます。一方で、ノートPCやタブレットPCでは、それぞれ1台ずつしか見つからず、価格は4万~6万円とやや高めに設定されています。
補足 項目 | スペック |
---|---|
メーカー | ACEMAGIC |
画面サイズ | 15.6インチ(FullHD) |
メモリ/SSD | 16GB/512GB SSD |
OS | Windows11 |
重量 | 2.4Kg |
価格 | 64,998円(クーポン割引有) |
その他 |
補足 項目 | スペック |
---|---|
メーカー | Zwide |
画面サイズ | 10.95 インチ(1920×1200) |
メモリ/SSD | 12GB/500GB SSD |
OS | Windows11 |
重量 | 1.0Kg |
価格 | 39,999円 |
その他 |
補足 項目 | スペック |
---|---|
メーカー | GMKtec |
画面サイズ | ------ |
メモリ/SSD | 8GB/256GB SSD |
OS | Windows11 Pro |
重量 | 360g |
価格 | 25,600円(クーポン割引有) |
その他 |
登場して間もないこともあり、INTEL N150を搭載したノートPCは1台のみで、価格は6万円と決して安価ではありません。この予算であれば、より高性能なノートPCを選ぶことも可能なため、N150搭載製品をあえて選ぶ必要性は低いでしょう。
一方、超小型PC(UMPC)では、2万~3万円の価格帯が主流で、ほとんどの製品が8GB以上のメモリを搭載しています。そのため、サブ機としての購入には適した選択肢といえます。
ベンチマークで性能を比較
下表は、 INTEL N150のCPUスコア(PassMark)とGPUスコア(FireStrike)を、歴代 Core-i5 の性能と比較した結果です。
世代 | CPU名称 | PassMark | GPU | FireStrike | コア数 | スレッド数 | TDP | 定格クロック | 最大クロック | 発売日 | 開発コード名 | プロセス |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
12 | Core i5 1235U | 13666 | Intel Iris Xe G7 | 3875 | 10 | 12 | 15W | 2.3GHz | 4.4GHz | Q1'22 | Alder Lake | 10 nm |
11 | Core i5 1135G7 | 9921 | Intel Iris Xe G7 | 3361 | 4 | 8 | 15W | 2.4GHz | 4.2GHz | Q3'20 | Tiger Lake | 10 nm |
10 | Core i5 1035G1 | 7482 | Intel UHD | 1592 | 4 | 8 | 15W | 1.2GHz | 3.7GHz | Q3'19 | Ice Lake | 10 nm |
9 | Core i5 9400T | 8441 | Intel UHD Graphics 630 | 1139 | 6 | 6 | 25W | 1.8GHz | 3.4GHz | Q3'19 | Ice Lake | 10 nm |
8 | Core i5 8350U | 6507 | Intel UHD Graphics 620 | 990 | 4 | 8 | 15W | 1.7GHz | 3.6GHz | Q3'17 | Kaby Lake R | 14 nm |
★ | INTEL N150 | 6000(推定) | Intel Graphics | 1470(推定) | 4 | 4 | 6W | 3.6GHz | - | Q1'25 | Twin Lake | 10 nm |
7 | Core i5 7200U | 3359 | Intel HD Graphics 620 | 808 | 2 | 4 | 15W | 2.5GHz | 3.1GHz | Q3'16 | Kaby Lake | 14 nm |
6 | Core i5 6300U | 3277 | Intel HD Graphics 520 | 707 | 2 | 4 | 15W | 2.4GHz | 3.0GHz | Q3'15 | Skylake | 14 nm |
5 | Core i5 5200U | 2560 | Intel HD Graphics 5500 | 594 | 2 | 4 | 15W | 2.2GHz | 2.7GHz | Q1'15 | Broadwell | 14 nm |
4 | Core i5 4200U | 2191 | Intel HD Graphics 4400 | 492 | 2 | 4 | 15W | 1.6GHz | 2.6GHz | Q3'13 | Haswell | 22 nm |
3 | Core i5 3317U | 1949 | Intel HD Graphics 4000 | 411 | 2 | 4 | 17W | 1.7GHz | 2.6GHz | Q2'12 | Ivy Bridge | 22 nm |
2 | Core i5 2410M | 1929 | Intel HD Graphics 3000 | 198 | 2 | 4 | 35W | 2.3GHz | 2.9GHz | Q1'11 | Sandy Bridge | 32 nm |
1 | Core i5 430M | 1200 | Intel HD (初代) | 不明 | 2 | 4 | 35W | 2.26GHz | 2.53GHz | Q1'10 | Arrandale | 32 nm |
NTEL N150は2025年1月に発売されたCPUで、第8世代Core i5と同等の性能を持っています。ビジネス用途では、一般的な事務作業やテレビ会議に十分対応可能です。
NTEL N150のグラフィック性能は第10世代Core i5に近く、2Dゲームは問題なく動作します。軽量な3Dゲームも設定次第で十分楽しめるでしょう。
まとめ
今回は、INTEL N150の性能を、ネットで公表されているベンチマークを基に歴代のCore i5と比較しました。
2025年1月時点のAmazonでは、このCPUを搭載したノートPC(タブレット含む)はわずか2製品しか販売されておらず、価格帯は4万円~6万円です。6万円の予算があれば他にも選択肢が多いため、N150搭載製品をあえて選ぶメリットは少ないかもしれません。
一方で、超小型PC(UMPC)のラインナップは豊富で、2万円~3万円という手頃な価格帯の製品が数多く販売されています。そのため、液晶モニタの裏に取り付ける用途などには、購入しても面白い選択肢となるでしょう。
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