【必見】AMD 3015ce 搭載ノートPCの実力とコストパフォーマンスを考察

AMD 3015ce は 2018年以降に発売された5～7万円台のノートPCに使われていたCPUです。

2024年11月時点においては、数少ないながら中古市場で2万円前後で販売されています。

このAMD 3015ce搭載ノートPCは果たしてコストパフォーマンスは高いのか、それとも使い物にならない性能なのか、興味のある方は是非ご一読下さい。

AMD 3015ce は 第4世代のINTEL Core-i5 並み

ベンチマークテストで計測したスコアで比較すると、AMD 3015ce の CPU性能は、第4世代(2013年発売)のCore-i5 並み、グラフィック性能は 第10世代(2019年)のCore-i5 並みです。

コストパフォーマンスの面では、あまりお勧めできません。価格は新品でも3万円弱、中古で2万円弱で購入できますが、多くの場合はメモリ4GB、ストレージも 64GB eMMC であるため、用途が限られます。同じ予算を出すなら、有名メーカ製のCore-i5 搭載機を中古で購入する方が、使い勝手が良いでしょう。

AMD 3015ce の概要

AMD 3015ce は、2018年の冬～春に発売された省電力CPUであり、Core-i シリーズが第8世代目から第9世代目に移り変わるタイミングで登場しています。

CPUのプロセスルールはCore-i5 第8世代と同じ14nm が採用されており、グラフィックチップはCore-i5 第10世代に近い性能を持つ「AMD Radeon RX Vega 3」を搭載しています。

AMD 3015ce の基本スペックは次の通りです。

発売日	2018年冬～春
CPU	コア数：2　　スレッド数：４
基本クロック	1.2GHz　～　2.3GHz
グラフィック	AMD Radeon RX Vega 3
TDP	6W
プロセスルール	14nm
最大メモリーサイズ	16GB

AMD 3015ce 搭載製品のコストパフォーマンス考察

2024年5月において、AMD 3015ce が搭載されているノートPCは、Amazonでは1台だけ販売されており、中古市場でもあまり流通はしていません。

AMD 3015ce は、ワードやエクセルなどの文書作成をメインとするライトユーザー向けのノートPCに採用されています。

メモリが4GBの製品と8BGの製品が存在しますが、いずれもストレージは 64GB eMMC であり、OSはChrome OSを採用しています。Chrome OSはWindowsより軽いため、この程度の性能でもサクサク感はあるかと思いますが、Windows用のアプリが一切使えないため、購入するには割り切りが必要です。

中古と新品の値段があまり変わらないこと、新品の方がメモリ搭載量が多いことから、購入するなら新品をお勧めしますが、３万円近い予算を出すなら、アマゾンで下記の整備済み品を購入する方が使い勝手が良いでしょう。

ベンチマークで性能を比較

結論を先に描きましたが、ここからはその理由を簡単に説明しておきます。

下記一覧は、 AMD 3015ce のベンチーマーク性能（CPU：PassMark、GPU：FireStrike) を、Core-i5の世代別性能と比較したものになります。

世代	CPU名称	PassMark	GPU	FireStrike	コア数	スレッド数	TDP	定格クロック	最大クロック	発売日	開発コード名	プロセス
11	Core i5 1135G7	9921	Intel Iris Xe G7	33361	4	8	15W	2.4GHz	4.2GHz	Q3'20	Tiger Lake	10 nm
10	Core i5 1035G1	7482	Intel UHD	1592	4	8	15W	2.4GHz	4.2GHz	Q3'19	Ice Lake	10 nm
9	Core i5 9400T	8441	Intel UHD Graphics 630	1139	6	6	25W	1.8GHz	3.4GHz	Q3'19	Ice Lake	10 nm
8	Core i5 8350U	6507	Intel UHD Graphics 620	990	4	8	15W	1.7GHz	3.6GHz	Q3'17	Kaby Lake R	14 nm
7	Core i5 7200U	3359	Intel HD Graphics 620	808	2	4	15W	2.5GHz	3.1GHz	Q3'16	Kaby Lake	14 nm
6	Core i5 6300U	3277	Intel HD Graphics 520	707	2	4	15W	2.4GHz	3.0GHz	Q3'15	Skylake	14 nm
5	Core i5 5200U	2560	Intel HD Graphics 5500	594	2	4	15W	2.2GHz	2.7GHz	Q1'15	Broadwell	14 nm
4	Core i5 4200U	2191	Intel HD Graphics 4400	492	2	4	15W	1.6GHz	2.6GHz	Q3'13	Haswell	22 nm
★	AMD 3015ce	2099	AMD Radeon RX Vega 3	1394	2	4	6W	1.2GHz	2.3GHz	Q1'18		14 nm
3	Core i5 3317U	1949	Intel HD Graphics 4000	411	2	4	17W	1.7GHz	2.6GHz	Q2'12	Ivy Bridge	22 nm
2	Core i5 2410M	1929	Intel HD Graphics 3000	198	2	4	35W	2.3GHz	2.9GHz	Q1'11	Sandy Bridge	32 nm
1	Core i5 430M	1200	Intel HD （初代）	不明	2	4	35W	2.26GHz	2.53GHz	Q1'10	Arrandale	32 nm

AMD 3015ceは2016年に発売された少し古いCPUではありますが、第4世代のCore-i5と同じ性能を持っています。

Excelやワードなどのオフィス製品、ネットサーフィン、YouTubeやNetFlixなどの動画鑑賞などの軽作業であれば、十分使える性能を持っています。

グラフィック性能は比較的高いため、軽い3Dゲーム程度であれば、設定次第では遊べるかもしれません。

まとめ

今回は AMD 3015ce の性能について、ネットで公表されているベンチーマークをもとに、 Core-i5の各世代と比較し、どこに位置するかを検証しました。

このCPUを搭載したノートPC amazon で 2万円後半で購入できますが、ストレージが 64GB eMMC の製品ばかりであり、しかもOSが Chome OS であるため、 用途がかなり限られます。

しかも、メモリが4GBの製品も存在しますので、購入する時はお気を付けください。そこを理解して購入するなら良いですが、単に価格が安いというだけで購入するなら、やめた方が無難です。

この記事が、皆さんのPC購入の参考になれば幸いです。