Intel Celeron N3450 は 2017年以降に発売された5万以下の価格帯ノートPCに使われていたCPUです。
2022年3月時点において、Amazonなどの通販サイトで販売されている一部の格安ノートで採用されているほか、中古ノートPC市場においても2万円前後の価格帯で売られているので、たまに目にすることもあるかと思います。
このCeleron N3450搭載ノートPCは果たしてコストパフォーマンスは高いのか、それとも使い物にならない性能なのか、興味のある方は是非ご一読下さい。
Celeron N3450 は 第4世代のINTEL Core-i3 並み
ベンチマークテストで計測したスコアで比較すると、Celeron N3450 の CPU性能は、第4世代(2013年発売)のCore-i3 並み、グラフィック性能は 第3世代(2012年)のCore-i3 並みです。
コストパフォーマンスの面では、あまりお勧めできません。サブ機として、メモリ8GB以上搭載で1~2万円程度であれば購入を検討しても良いですが、そうでない場合は別の製品を選んだ方が良いと思います。
CPU PassMark
1876
FireStrike
271
Intel Celeron N3450 の概要
Celeron N3450 は、2016年の秋に発売された省電力CPUであり、Core-i シリーズが第6世代から第7世代に移り変わろうとしているタイミングに登場しました。
CPUのプロセスルールは第6世代と同じ14nm が採用されており、グラフィックチップはCore-iシリーズより性能が低い「INTEL UHD Graphics 500」が搭載されています。
Celeron N3450 の基本スペックは次の通りです。
発売日 | 2016年秋 |
---|---|
CPU | コア数:4 スレッド数:4 |
基本クロック | 1.1GHz ~ 2.2GHz |
グラフィック | 第 11 世代インテル® プロセッサー・ファミリー用インテル® Core™ UHD グラフィックス |
TDP | 6W |
プロセスルール | 14nm |
最大メモリーサイズ | 8GB |
Celeron N3450 搭載製品のコストパフォーマンス考察
2024年5月において、Celeron N3450 が搭載されているノートPCはAmazonで販売される3~5万円の格安ノートPC、超小型PC(UMPC)に採用されています。
補足 項目 | スペック |
---|---|
メーカー | gernie |
画面サイズ | 7インチ・タッチスクリーン |
メモリ/SSD | 12GB/256GB SSD |
OS | Windows 11 Pro |
重量 | 0.65Kg |
価格 | 5万円前後 |
補足 項目 | スペック |
---|---|
メーカー | Dobios |
画面サイズ | 14.1インチFHD(1920X1080) |
メモリ/SSD | 8GB/256GB SSD |
OS | Windows 11 Pro |
重量 | 1.36Kg |
価格 | 3万円前後 |
補足 項目 | スペック |
---|---|
メーカー | 不明 |
画面サイズ | - |
メモリ/SSD | 8GB/128GB SSD |
OS | Windows 10 |
重量 | 不明 |
価格 | 6万円前後 |
Celeron N3450 は、会社か自宅でワードやエクセルなどの文書作成をメインとするライトユーザー向けの格安ノートPCに採用されています。
いずれもメモリが8BG搭載されていますので、メールやネットサーフィン、動画鑑賞、ワープロやエクセルなどの軽作業であれば使えそうですが、3万円という価格帯はコストパフォーマンス的に微妙です。
7インチタッチパネル付きは小型軽量ではありますが、このCPU性能で5万円というのは少々割高に感じますし、超小型PC(UMPC)に至っては、6万円台は価格が高すぎます。
以上のことから、サブ機として1~2万円程度で購入可能なら有りですが、そうでなければお勧めできません。
ベンチマークで性能を比較
結論を先に描きましたが、ここからはその理由を簡単に説明しておきます。
下記一覧は、 Celeron N3450 のベンチーマーク性能(CPU:PassMark、GPU:FireStrike) を、Core-i3の世代別性能と比較したものになります。
CPU名称 | PassMark | GPU | FireStrike | コア数 | スレッド数 | TDP | 定格クロック | 最大クロック |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Core i3 8130U | 3804 | Intel UHD Graphics 620 | 990 | 2 | 4 | 15W | 2.2GHz | 3.4GHz |
Core i3 7100U | 2774 | Intel HD Graphics 620 | 808 | 2 | 4 | 15W | 2.4GHz | - |
Core i3 6100U | 2628 | Intel HD Graphics 520 | 707 | 2 | 4 | 15W | 2.3GHz | - |
Core i3 5010U | 2157 | Intel HD Graphics 5500 | 594 | 2 | 4 | 15W | 2.1GHz | - |
Core i3 4025U | 1930 | Intel HD Graphics 4400 | 492 | 2 | 4 | 15W | 1.9GHz | - |
Celeron N3450 | 1876 | Intel HD Graphics 500 | 271 | 2 | 4 | 17W | 1.1GHz | 2.2GHz |
Core i3 3227U | 1295 | Intel HD Graphics 4000 | 411 | 2 | 4 | 17W | 1.9GHz | - |
Core i3 2350M | 1228 | Intel HD Graphics 3000 | 198 | 2 | 4 | 35W | 2.3GHz | - |
N3450 は2016年に発売された少し古いCPUではありますが、第4世代のCore-i3と同じ性能を持っています。
Excelやワードなどのオフィス製品、ネットサーフィン、YouTubeやNetFlixなどの動画鑑賞などの軽作業であれば、何とか使える性能を持っています。
グラフィック性能は決して高いものではないので、CADや動画編集、軽い3Dゲームはできないとお考え下さい。
まとめ
今回は Celeron N3450 の性能について、ネットで公表されているベンチーマークをもとに、 Core-i3の各世代と比較し、どこに位置するかを検証しました。
このCPUはAmazonなどの通販サイトにおいて、3万~5万円の格安ノートPCに採用されています。
商品の中には「Office搭載」と明記されているものがありますが、互換オフィスが付属している場合が多いので、その点はご注意ください。
格安価格帯を狙った商品が多く、中にはメモリが4GBの製品も存在しますので、購入する時は十分チェックしてください。
この記事が、皆さんのPC購入の参考になれば幸いです。
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