【必見】AMD Ryzen 7 3750H 搭載ノートPCの実力とコストパフォーマンスを考察

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AMD Ryzen 7 3750H は 2019年1月に登場したモバイル用CPUで、2019年6月以降に発売されたノートPCに採用されていました。

AMD Ryzen 7 3750H 搭載ノートPCは、2024年5月現在において、NECとAsusから20万円前後の価格帯で販売されています。

このCPUを搭載するノートPCを検討されている方は、是非この記事をご一読下さい。

目次

Ryzen 7 3750H の性能は、第10世代の Core-i5 と同程度

ベンチマークテストで計測したCPUとGPUのスコアを比較すると、Ryzen 7 3750H の 性能は計算能力、グラフィック能力ともに第10世代(2020年発売)のCore-i5 と同程度となります。

グラフィック性能については N200 に若干劣り、こちらも10世代 Core-i 5と同等の性能です。CADや3Dモデリング、動画編集などのグラフィックを酷使する用途には向きません。

2024年5月時点で、NVIDIA製のグラフィックチップを搭載したゲーミングPCとして発売されており、こちらは20万円を超える高額商品が中心です。コストパフォーマンス的に微妙なところなので、あえてRyzen 7 3750Hにこだわる必要は無いでしょう。

CPU PassMark

8492

FireStrike

2230

Canvasで円を横に並べてテキストを描画する Canvasで円を並べてテキストを描画する Canvasで楕円を並べてテキストを描画する

AMD Ryzen 7 3750H の概要

Ryzen 7 3750H は2019年の1月にAMDから発売されたモバイル用CPUです。

AMDのCPUアーキティクチャである「ZEN」の第2世代目に当たり、当時のCore-i7(第9世代)に対抗した製品となります。

第9世代のモバイルCPUは、処理速度重視であるためTDPが 45W と高めに設定されているのに対し、Ryzen 7 3750Hは 35W と低く抑えられており、その分性能も3割程度低くなっています。

CPUのプロセスルールは、第10世代のCore-i シリーズと同様の 12nm 、グラフィック機能は Radeon RX Vega 10 Graphics が採用されています。

Ryzen 7 3750H の基本スペックは次の通りです。

CPUコア数:4  スレッド数:8
基本クロック 標準:2.3GHz 最大: 4.0GHz
グラフィック Radeon RX Vega 10 Graphics
TDP35W

Ryzen 7 3750H 搭載製品のコストパフォーマンス考察

2024年5月現在において、 Ryzen 7 3750H が搭載されているノートPCは、価格COMからNECが1台、AmazonからASUS製の7台が掲載されています。また、Amazon では超小型PC(UMPC)が7種類販売されています。

補足 項目スペック
画面サイズ15.6インチFHD(1920x1080)
メモリ/SSD8GB/512GB SSD
OSWindows10
ビデオチップAMD Radeon RX Vega 10
重量1.9Kg
価格21万円前後
補足 項目スペック
画面サイズ15.6インチFHD(1920x1080)
メモリ/SSD16GB/512GB SSD
OSWindows11
ビデオチップNVIDIA GTX 1660 Ti
重量2.1Kg
価格24万円前後
補足 項目スペック
画面サイズ-
メモリ/SSD16GB/256GB SSD
OSWindows11 Pro
ビデオチップRadeon Vega 10 Graphics
重量600g
価格5万円前後

参考までに、2022年2月時点に発売されていたノートPCのデータを元に集計した結果を載せておきます。

補足 項目 スペック 補足
画面サイズ15.6インチ
解像度FWXGA(1366x768)~FullHD(1920x1080)NEC:FullHD、富士通:FWXGA
重量1.9kg~2.0kg NEC:1.9Kg、富士通:2.0Kg
メモリ8GB
ストレージSSD240GB~SSD512GB NEC:512GB、富士通:256GB
DVDドライブ搭載無し、又はDVD±R/±RW/RAM/±RDL 富士通の製品に内蔵ドライブ有り
OfficeMicrosoft Office Home&Bussines 2019
駆動時間7.5時間~10.8時間NEC:7.5H、富士通:10.8H
価格12万円台~15.6万円台平均価格は14.3万円
NEC:15.6万円、富士通:12万円

2022年当初におけるRyzen 7 3750H 搭載のノートPCは、オフィスや自宅でオールマイティな用途として、たまに会議室やリビングなどに移動して使うといった用途を想定しているようでした。

一方、2024年5月現在ではゲーミングノートPCとしての位置づけで、20万円前後の価格帯で販売されています。

ゲーミングPCとして考えた場合、20万円前後という価格帯は納得できますが、あえて今 Ryzen 7 3750H 搭載機種を選定する意味は、ほとんど無いような気がします。

ゲームにおいてはAMDよりINTELのCPUとの相性が良いとよく言われますので、ここはINTELのCPUを搭載したゲーミングPCを素直に買うべきかもしれません。

ベンチマークによる性能比較

下記一覧は、 Ryzen 7 3750H のベンチーマーク性能(CPU:PassMark、GPU:FireStrike) を、Core-i7、Ryzen 7、Core-i5 の世代別と比較したものになります。

スクロールできます
世代名称Pass
Mark
GPUFire
Strike
コア数 スレッド数 TDP 定格
クロック
最大
クロック
11
Core i7 1185G711500Intel Iris Xe Graphics47394815W3.0GHz4.8GHz

Ryzen 5 4500U11120Radeon Graphics
(4000番台)
 38656615W2.3GHz4.0GHz
11
Core i5 1135G79989Intel Iris Xe Graphics47394815W2.4GHz4.2GHz
10
Core i7 1065G79062Intel Iris Plus Graphics27464815W1.3GHz3.9GHz

Ryzen 7 3750H8492Radeon RX Vega 10 Graphics22304835W2.3GHz4.0GHz
10
Core i5 1035G48368Intel Iris Plus Graphics27464815W1.1GHz3.7GHz

Ryzen 5 3550H8111Radeon Vega 8 Graphics20944835W2.1GHz3.7GHz
8
Core i7 8565U6694Intel UHD Graphics 6209904815W1.8GHz4.6GHz
1

Ryzen 7 2700U6364Radeon RX Vega 10 Graphics22304815W2.2GHz3.8GHz

Ryzen 7 3750H は2019年に発売された比較的新しいCPUで Core-i7 の対抗製品として登場しました。10世代目のCore-i7 より若干遅く、第10世代のCore-i5 と同等の性能を持っています。CPUパワーがこれだけあれば、少々重い事務作業であってもストレスなく使えそうです。

このCPUに搭載されている 「Radeon RX Vega 10 Graphics 」は、当時発売されていた Core-i7の2.5倍の性能を誇っており、約10年前のゲーミング・ノートPCのグラフィック性能に匹敵します。

それほど重くない3Dゲーム程度であれば、解像度やフレームレートの設定次第で、それなりに遊べそうです。

まとめ

今回は Ryzen 7 3750H の性能について、ネットで公表されているベンチーマークをもとに、Core-i7やRyzenシリーズと比較してみました。

このCPUはゲーミング用ノートPC、もしくは超小型PC(UMPC)で使われており、ビジネス用途のPCはNECを除いてほぼ販売されていません。

以前は15万~20万円という高額価格帯のビジネスノートPCに搭載されていたため、中古市場で出回っている製品はメモリ、ストレージとも十分な容量を持っているものも多く、程度の良い4~5万程度の製品なら検討の余地はあります。

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